ブッポウソウ総合情報センター・ニュース(8月28日号)

令和3年(2021)8月28日(土)

ブッポウソウ巣箱設置及び営巣率を高めるための方策

昨日(8月26日)に中山良二さんから「ブッポウソウ巣箱設置及び営巣率を高めるための方策」と題したファイルをいただいた。(以下に掲載する)

中山さんと綱島恭治さんらは,吉備中央町の自然保護団体として「吉備中央町ブッポウソウ会」を運営している。会を立ち上げてから,かれこれ5~6年になるだろうか,吉備中央町で多くの巣箱をかけてきた。恩恵を受けたブッポウソウは,相当な数に達するだろう。

この記事は,中山さんや綱島さんの活動報告と考えてもよい。吉備中央町ブッポウソウ会に賛同する方々は,中山さんや綱島さんの指示に従って巣箱かけを行ったらよいだろう。

「ブッポウソウ巣箱設置及び営巣率を高めるための方策」は,中山良二さんがブッポウソウ総合情報センター速報やニュースにぜひ載せてほしいと希望した。ブッポウソウ総合情報センター速報やニュースは,私(総合情報センター理事)の意見,感想,エッセイを載せるだけでなく,自然保護や自然環境の保全に関するご意見,感想,提案などを掲載することができる。基本的には,多少とも学術的な「臭い」のする記事がよいだろう。

掲載にあたっては,執筆内容が総合情報センター速報やニュースの目的や展望に合致するか,簡単にチェックする(世に言うレビュー)。内容については,執筆者の考えを最大限尊重し,執筆者の意図に反する改変は行わない。(文章の編集は行うことがある。)内容が適切でないと判断されたときには,掲載をお断りする。

レビューによって,執筆内容の適性が保証されるので,執筆者の所属や氏名については匿名にできる。ただし,原稿を受領する段階では,住所や氏名について教えていただきたい。私の場合も,総合情報センター理事として記事を書いているので,速報やニュースでは,実名を公表していない。(本とか原著論文の執筆になると,氏名や所属を公表する必要がある。)

原稿は,ワードファイルで下記のメールアドレスにお送りいただきたい。PDFファイルは不可。写真については一枚500kbぐらいにしてtextと別にファイルを添付してもよい。出所不明の写真,図,および表は絶対受理できない。(裁判沙汰になるトラブルが発生する。)

原稿の送り先:coral_reef`@biodiv-p.or.jp


ブッポウソウ巣箱設置及び営巣率を高めるための方策

ブッポウソウ吉備中央町会
事務局 中山良二
(2021年8月3日)

1 現状

1)巣箱の設置及び営巣率
ブッポウソウ日本一の群集地、岡山県吉備中央町内に2021年現在、約400個の巣箱(個人設置は除く)を設置し営巣率は約65%です。内ブッポウソウ吉備中央町会の巣箱は77個あり営巣率は高い約80%です。

2)巣箱不足
毎年、町内では5月~7月に3~4羽の親鳥が、羽の損傷などによる落鳥通報がある。
原因は巣箱及び餌の取り合いと思慮され、防止対策としては巣箱の増設と、営巣率の向 上に向け取り組んでいます。

2 巣箱及び餌の取り合い防止対策

1)営巣密度の高い集落に巣箱を増設する。
2)要望の住民と実査し巣箱を設置する。
3)他の巣箱と半径300m以上離し設置する。
4)箱より高い場所に樹木・電線等止まり場所を選定する。
5)高いところに待避用の大木か森林がある場所を選定する。
6)巣箱の口を、付近の他の巣箱口と異なる方向にする。

3 営巣率向上のため巣箱にスズメ(シジュウカラ)に巣をさせない対策

1)ブッポウソウ産卵前又は産卵中にスズメが巣づくりをすると営巣しない。このため、
2)巣箱清掃を、例年飛来日の4月28日~5月3日の直前に実施する。
3)4月末~5月まで巣箱の口をテープ・土嚢袋など詰めて閉鎖する。
4)前年8月末巣箱を撤去し、翌年4月下旬に設置する。
5)巣箱付近に、スズメ用の箱を併設する。
6)5月上旬スズメ出入り状況の通報に基づきスズメの巣を撤去する。(1~2日で巣箱一杯にスズメは巣を作る。)

4 ヘビ対策

1)木柱・パイプ柱・支線に肥料用のビニール袋を巻く。
2)巣箱柱付近の樹木を伐採する。
3)住民からの通報により退治(毎年1~2件対応)する。
(1回ヘビが入ると次年からは営巣しない箱が多い。)

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