ブッポウソウの研究を始めてから,5月上旬から中旬にコアオハナムグリとクロハナムグリに混じって赤いカミキリムシが花に来ていることがよくあった。写真の花はショウブだが,ピラカンサやオオデマリの花でも見た記憶があります。
最初のころはベニカミキリかヘリグロベニカミキリと思っていたが,胸部は黒く,ヘリグロベニカミキリに比べて(相対的に)細い。触角もヘリグロベニに比べて長い。珍品のムモンベニカミキリではないかと思われる。
今日(23日)は,巨瀬町のピラカンサの花に大量のコアオハナムグリが来ていたが,この赤いカミキリはいなかった。また,近くのタニウツギの花の周囲には,ベニカミキリがかなりの数飛んでいたので,ムモンベニカミキリは発生期が終わったかもしれない。
ムモンベニカミキリは吉備中央町ではそんなに少ないカミキリムシではないが,発生期間が短いのではなかろうか?
一方,同じく珍品のモンクロベニカミキリはもう30年以上前にたくさん見てから,その後一度も姿を見たことがない。というか,どうしてもブッポウソウの方に目が行ってしまうので,コナラのひこばえなど見ている余裕がない・・・というのが正直な気持である。
コアオハナムグリはブッポウソウの求愛給餌のエサとしてよく使われるが,ベニカミキリのように赤い色のカミキリムシが求愛給餌のエサとして使われているのは(600ミリの望遠レンズでは)見たことがない。