<吉川付近で落鳥(2件)>
6月7日(月)と8日(火)に吉備中央町吉川付近で落鳥があったとの連絡を受けた。
7日については,落鳥があったのは,6月5日のようである。連絡された方は,落ちた鳥をそのまま現場において家に戻り,次の日(6月6日)に落鳥の現場に行き,鳥を確認しようとしたが,行方不明になっていたのこと。このブッポウソウは,落ちてすぐに死亡した可能性があるが,詳細については不明。
6月8日(火)大和小学校から,落鳥を保護しているとの情報が町の協働推進課に寄せられる。どこで落ちたかは,現在詳細を問い合わせ中。朝児童が落鳥を見つけ,お父さんが捕まえて大和小学校に持ってこられたようである。
先生が子供たちに見せたいので,夕方来てほしいとのことだったが,落鳥の場合には深い傷を受けていることが多く,すぐに処置しないと手遅れになることも多い。
筆者はその時ちょうど吉川付近の巣箱を調査中だったので,連絡を受けてすぐに大和小学校に向かった。
ブッポウソウの状態(図1)から,外傷はなく見えたので落ちた際にコンクリートに体をぶつけ,羽の付け根の骨が折れたのではないかと想像した。
引き取って帰り,詳しく調べたところ,左の羽の付け根に他のブッポウソウにつ疲れた傷があることがわかった(図2)。3㎝四方にわたり傷が広がっていたので,何回かつつかれたのであろう。
応急処置として,患部をオキシドールで消毒し,水(アクエリアス)と食べ物(サケのフレーク:動物性たんぱくなら何でもよい),かごの中に入れた。
総合情報センターNo1でお知らせした通り,5月13日にも全く同じ部位(どちらかの羽の付け根)をつつかれて落ちたブッポウソウが運ばれてきた。そのブッポウソウは見かけ上は傷の範囲は狭く,生き延びると予想していたが,応急処置してからひと晩のうちに死亡した。
図2に示した落鳥個体の場合には,5月13日の落鳥個体よりも傷は広範囲に広がっていたので(図3),その晩には死亡するのではないかと思われた。