ブッポウソウ総合情報センター・ニュース:中山良二さんの研究(その3) お堂「横山様」におけるブッポウソウの子育て 年度ごとの調査

 中山良二さんの家から車で10分ほど上がると「横山様」と呼ぶ小さなお堂がある。お堂の近くの田んぼの畔に設置した電柱(自立柱)に巣箱がかけてある。巣箱の入り口と内側には,ビデオカメラが取り付けられていて,24時間にわたり,ブッポウソウの子育ての様子を観察することができる。

 中山良二さんは,10年以上にわたり,毎年横山様の巣箱でブッポウソウの子育ての観察を行ってきた。データについて特別な説明はつけていないので,解釈についてはそれぞれの方のご想像にお任せしたい。

図1.巣箱の直前で急ブレーキをかけたブッポウソウ。翼は,飛行機の主翼後方にあるフラップ(日本語では「高揚力装置」)を出して,揚力を最大にしている。尾翼を進行方向に折り曲げ,扇状に広げて急停止に備えている。翼の付け根から出ている小翼(Alutaと言うらしい。くちばしと白紋の間に少し張り出している部分。)は使ってなさそうである。ブッポウソウは,こんな芸ができるので,窓ガラスにいきなりガツンとぶつかることはなさそうだ。平成27年(2015)7月1日,近澤峰男さん撮影。


 横山様では,平成25年から毎年ブッポウソウのペアがいつ巣箱にやってきたのか,求愛給餌の後にいつごろ産卵があったか,産卵数はいくつか,ふ化日はいつか,ふ化数はいくつか,そして巣立ちはいつか,巣立ち数はどれぐらいかを記録している。

 表は,平成25年から令和1年までの記録だが,令和2年と3年(今年)の記録もある。それらについてはいずれ公開されるだろう。なお,得られたデータの著作権はブッポウソウ総合情報センターにあり,無断転載はお断りしたい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です