ブッポウソウ総合情報センター速報(No. 31)

令和3年(2021)7月17日(土)

7月16日巣立ち

7月16日,天気曇りで時々小雨。調査地域:吉備中央町上竹荘,高梁市巨瀬町および川面町。巨瀬町にある巣箱(M-03)で幼鳥の巣立ちを観察した。その時の様子を写真で示した。

図1.巣箱から顔を出しているヒナ。SONY RX10Ⅲ。もうひとつのカメラ(EOS 7D)を準備している間に巣箱を飛び出した。

SONY RX10Ⅲは,青や緑の発色はよいが,写真が全体的に冷たい感じになる(図1)。被写体にfocusが合うのは早い(図1と図2)。

もう3年ほど前になるが,近澤峰男さんが撮影された巣立ち後の幼鳥の写真がある。幼鳥と背景の色合いは,図1から図3と非常によく似ている。近澤さんもこのカメラ(SONY RX10Ⅲ)を使われたのであろう。Zeissのレンズはこんな感じの色合いになるのかもしれない。

図2.巣立った後に電線にとまる幼鳥。10分ぐらい一匹で道路わきの電線にとまっていた。
図3.幼鳥のとなりにとまるぶ親(オス)。くわえているのはニイニイゼミで間違いない。
図4.電線にとまる巣立ち直後の幼鳥。CANON, EOS7Dに600 mmの望遠レンズをつけて撮影。
図5.電線に並んで止まる幼鳥(前側)と親(後方)。構図はいいが,まことに電線がうるさい。

親が飛んできたのに気づいてから,すぐに望遠レンズを取り出して三脚にセットしているときに,軽トラが通りがかって2匹とも逃げた。軽トラがこっちに向かってきたときには,しばらく開いた口がふさがらなかった。いつもはめったに通らない道なのに・・・。けしからんです。すぐに幼鳥と親は,近くの電柱のそばにとまった。写真を撮ってみたが,2匹の存在よりも,とにかく電線の主張がとんでもなく強い(図5)。

図6.幼鳥にエサ(ニイニイゼミ)を与えようとする親(オス)。電柱と電線がなければ,本当に良い写真になると思う。図5と図6では,カメラ(EOS 7D)は,鳥ではなく,電柱の添加物の方に反応している。Focusは鳥に合わせていても,カメラの方が勝手に電線の方にfocusを合わせてしまうのだろう。だから,この写真は鳥を撮影したのではなく,電線がどのような感じで電柱にくくりつけられているかを示す結果となっている。

電線をなるべく入らないように工夫してみたが,やっぱりダメですね。電線も自然の一部とみなして,見ていただくしかないです。写真を加工すれば,かなり見栄えが良くなるが、今はそんな時間はとれない。むしろ,これらの写真(図5と図6)ではどのようにして電線が電柱に括り付けられているか,その方法を見るのが面白い。ちなみに,私は電線を電柱にくくりつけるのは苦手で,変な取り付け方をしてしまうことが多い。取り付けた後に下から見上げて,何だこれは・・・みたいになってしまうのです。

図6.まだ巣箱に残るヒナ2匹。7月17日(土)に巣立ち完了となるだろう。CASIO Exilimで撮影。

まだ巣箱の中にヒナが2匹残っていた。今日(7月17日)には全部出てしまうだろうから,M-03に行けばまた同じようなシーンが撮影できるかもしれない。CANON, EOS 7Dと600 mmレンズ(とてつもなく高価)で撮影された写真は,発色はよいが,動物にfocusを合わせるのに問題が残るかもしれない。動物よりも機械的なものの方が相性が良いと思われる。

今日(7月17日)は,吉備中央町の豊野か上野方面を見て回ることになるだろうから,今度巨瀬町を回るときには,巣箱は確実に空になっているだろう。

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